年金の保険料を払う期間が5年も延びるってニュースで見たんだけど、これって私たちの将来にどう影響するのかな？
将来もらえる年金額は増えるけど、その分長く保険料を払う必要があるから、家計や働き方に直接関わる大事な話だよ！
具体的にいつから負担が増えるの？もし保険料を払えない期間があったら、将来の年金額はどうなっちゃうんだろう？
納付期間が5年延長されると生涯負担は約100万円増えますが、満額受給時の年金額も約12.5%増加する見込みです。
政府の社会保障審議会で、国民年金の保険料納付期間を現行の40年から45年に延長する案が本格的に議論されています。これは少子高齢化が進む中、将来の年金制度を維持するための重要な改革ですが、現役世代の負担増は避けられない見通しです。
なぜ今？年金制度改革の背景を深掘り
深刻化する少子高齢化と年金財政の現実
今回の納付期間延長案が浮上した最大の理由は、急激な少子高齢化による年金財政の悪化です。年金を支える現役世代（生産年齢人口）が減少し、受給者である高齢者が増え続けるという構造的な問題により、将来の給付水準を維持することが困難になっています。
現行制度では、賃金や物価の伸びに合わせて給付を抑制する「マクロ経済スライド」が導入されていますが、想定を上回るペースで少子化が進行。将来世代の給付が過度に目減りするのを防ぐため、支え手全員で少しずつ長く負担する制度への転換が急務となっているのです。
私たちの生活に与える具体的な影響とは
家計への負担増と将来の受給額シミュレーション
保険料納付期間が64歳まで5年間延長された場合、現在の保険料（月額約1.7万円）で計算すると、生涯の負担額は約100万円増加します。一方で、これにより老齢基礎年金の満額受給額は、現在の年額約79.5万円から約89.4万円へと、約10万円増える計算になります。
この変更は、特に自営業者やフリーランス、非正規雇用者など、第1号被保険者の家計に直接的な影響を与えます。また、会社員の配偶者である第3号被保険者の扱いについても、今後の議論の焦点となるでしょう。
不確実な時代を乗り切るための今後の展望
公的年金を補う「じぶん年金」の必要性
公的年金制度が大きな変革期を迎える中、その役割は「老後の生活の全て」ではなく「基礎的な土台」へと変化しています。制度改正の動向を注視しつつ、iDeCo（個人型確定拠出年金）や新NISAなどを活用し、税制優遇を受けながら計画的に自分自身の年金資産を形成していくことが不可欠です。
まずは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で自身の加入記録と将来の受給見込額を確認しましょう。現状を正確に把握することが、将来に向けた具体的な資産形成プランを立てるための第一歩となります。
